2008年10月12日日曜日

年末調整①(概要)

 年末調整について、自分の知識を整理する意味を含め、何度かに分けて年末調整について書きたいと思います。今回は年末調整の概要について書きたいと思います。

 1.年末調整ってなに?
    年末調整とは、1年間に給与や賞与から天引き(源泉徴収)された所得税を
   計算し、各人の納めるべき所得税額を確定する手続きです。給与や賞与か
   ら天引きさ れた源泉徴収税額合計額と納付すべき確定税額には通常過不
   足が生じます。 この過不足を精算するのが年末調整です。
    給与や賞与から「源泉徴収税額表」に基づいて源泉徴収されます。この「源
   泉徴収税額表」は、給与額、社会保険料、扶養親族の数に応じて源泉徴収税
   額され るようになっています。ではなぜ給与や賞与から源泉徴収される税額
   の合計額と確定税額は一致しないのか?それは次のような理由によります。

   ・源泉徴収税額表は、月々の給与は変動なし、賞与は年間5ヶ月を前提とし
    て計算されているが、実際の給与、賞与は違うことが多い。
   ・源泉徴収税額表は、扶養親族の数を考慮しているが、年の途中で扶養親
    族の数に変更があった場合でも、変動があった月からのみ源泉徴収税額
    を変更する為変更前の税額は修正されない。(後ほど書きますが、扶養親
    族は12月31日の現況により判断します。)
   ・確定税額の計算をする際に各種所得控除を考慮するが、この所得控除に
    ついては、「源泉徴収税額表」では考慮されていない。

 2.年末調整の対象となる人、ならない人
   年末調整は誰に対しても行うというものではなく、次のような方については
  年末調整を行うことはできません。

   ・年間給与収入が2,000万円を超える人
   ・給与所得者の扶養控除等申告書を提出していない人(いわゆる乙欄源泉)
   ・年の中途で退職した人
     → 年末調整をする必要はありませんが、一定の要件を満たしている場合
       には退職時に年末調整をすることができます。

 3.所得控除の種類
   所得税では次の所得控除が設けられています。
    ①雑損控除
    ②医療費控除
    ③社会保険料控除
    ④小規模企業共済等掛金控除
    ⑤生命保険料控除
    ⑥地震保険料控除
    ⑦寄付金控除
    ⑧障害者控除
    ⑨寡婦(寡夫)控除
    ⑩勤労学生控除
    ⑪配偶者控除
    ⑫配偶者特別控除
    ⑬扶養控除
    ⑭基礎控除
   年末調整では①雑損控除、②医療費控除、⑦寄付金控除以外のものが
  考慮されます。所得控除を受ける為には、次の書類を給与支払者(会社)へ
  提出する必要があります。
    ・給与所得者の扶養控除等申告書
    ・給与所得者の配偶者特別控除申告書
    ・給与所得者の保険料控除申告書
   給与所得者の扶養控除等申告書は、毎年最初に給与の支払を受けるま
  でに提出する必要があります(実務上は前年の年末調整の際に提出してい
  ると思います)が、その他のものはその年の最後給与の支払を受ける日の
  前日(実務上は給与計算の前に提出しないと12月の給与で年末調整でき
  ないため、早めに提出しています)までに提出することとなっています。
   なお、年末調整で控除を受けることができないこれらの所得控除を受け
  たい 人は別途、確定申告を行う必要があります。

 4.税額の計算
   1年間の給与総額を計算し、別表第5により給与所得控除後の給与等の
  金額を求めます。通常は税務署から送付されてくる「年末調整のしかた」の
  後ろに表がありますので、この表を使って求めます。
  
   給与所得控除後の給与等の金額が計算できたら、この給与所得控除後
  の給与等の金額から所得控除額を控除して所得金額を計算します。
  
   所得金額が計算できたら所得税額の速算表を使って税額を計算します。
 この速算表も税務署から送付されてくる「年末調整のしかた」の後ろに表が
 あります。

   税額が計算が終わると、1年間の源泉徴収税額合計額と年税額を比較
  し、還付又は追徴します。

   年間税額 > 源泉徴収税額の場合 ・・・ 徴収
   年間税額 < 源泉徴収税額の場合 ・・・ 還付

 次回以降は、個別の内容について書きたいと思います。

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