今回は年末調整に関連して、よく質問される事項について書きたいと思います。
1.中途採用者の前職給与
Q:本年中途で入社した社員が、前職で給与の支払を受けていました。
前職の給与はどのように確認し、年末調整ではどのように処理すれ
ばよいでしょうか?
A:前職の給与支払者から交付された「給与所得の源泉徴収票」をもとに
年末調整を行います。なお、中途採用者で前職の給与がある方につい
ては、「給与所得の源泉徴収票」を作成する際、「摘要欄」に前職の
給与支払者名、給与の金額、源泉徴収税額、社会保険料等の金額を記
載します。
Q:前職の給与支払者が倒産等したことにより、「給与所得の源泉徴収票」
を交付してもらえない場合はどのようにすればよいでしょうか?
A:年末調整は前職での給与を含めて行う必要がありますので、前職の給与
が不明な場合は年末調整を行うことはできません。よって、今年最後の
給与支払時には通常どおり源泉徴収し、最終的な税額は個人が確定申告
することになります。この場合の「給与所得の源泉徴収票」には当社で
支払ったもののみを記載し、前職の給与等が不明であるため年末調整を
行っていないことを記載して交付します。
2.未払残業代を過去に遡及して支払う場合
Q:最近話題の未払残業代ですが、当社においても過去における未払残業代
があることが判明し、支払うこととなりました。この場合、年末調整は
どのようになりますか?
A:給与がどの年の所得になるかは、支給時期の定めがある場合には、その
支給時期により区分することとなっています。一般的には残業代につい
ても支給時期が就業規則等で定められていると思いますので、その定め
られた本来の支給時期の属する年分の所得として、それぞれの年で年末
調整することとなります。
3.社会保険料控除などの支払証明書について
Q:「保険料控除申告書」に添付する必要がある証明書は何がありますか?
A:次のものについては証明書を添付する必要があります。
①国民年金保険料及び国民年金基金掛金
②一般の生命保険料で本年中に支払った契約ごとの保険料の金額(剰余
金や割戻金がある場合には控除後の金額)が9,000円を超えるもの
③個人年金保険料
④地震保険料
⑤旧長期損害保険料
なお、提出が間に合わない場合には、翌年1月末までに提出することを条
件に控除してもよいこととなっています。(提出できない場合は控除をし
ないで再度年末調整を行うことになります。)
4.扶養控除関係
Q:扶養親族の判定は、いつ時点で行いますか?
A:本年12月31日の現況でおこないます。(年齢の判定も同様です)
Q:年末調整を受けた後に子供が生まれたのですが・・・
A:法律的には再度年末調整をする必要はありません。この場合には、確定申告
を行い、控除を受けることとなります。しかしこの方法では手間がかかるた
め、「扶養控除等異動申告書」の提出を受け、年末調整のやり直しを行って
もよいこととなっています。(実務的には年末調整のやり直しが多いかな?)
こんな感じでしょうか?今回いろいろと書いてみて、自分自身も整理できました。この他にも注意点はたくさんありますので、「年末調整のしかた」などの手引きをみて作業しましょう。

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