2009年7月27日月曜日

判例研究

 約1ヶ月ぶりの更新となりました。相変わらず、公私ともに忙しくて・・・更新が滞ってしまいました。

 今日は支部の研修会があったのですが、判例研究となっていました。資産税、法人税、行政手続の3つが取り上げられていましたが、この中の法人税については私が受験生時代に本試験で出されたものでした。結果はわかっていましたが、経緯とか考え方を理解していなかったので、とても興味深く聞くことができました。


電気使用料の計量誤りにより過大に支払った電力使用料等の返還金は、その返還を受けるべきことが確定した日の属する事業年度の益金の額に算入することが相当であるとした事例
裁決事例集 No.34 - 43頁

 電力会社に支払った電気料金等のうちに電力会社の計量誤りにより支払われたものがあったとしても、その支払時には支払者と電力会社との間では有効な取引として取り扱われていたものであれば、当該電気料金等は支払時の損金となり、後日、計量誤りによる過払いがあったことが判明し、過払分について返還されることが確定した場合には、過払額は、その返還を受けるべきことが確定した日の属する事業年度の特別損益として益金の額に算入すべきものであり、支払時の損金の額を修正することは相当でない。

昭和62年12月16日裁決

 これは国税不服審判所のホームページ(http://www.kfs.go.jp/service/MP/03/0201120000.html)からとってきましたが、平成4年10月29日に最高裁判決が出ており、上告が棄却されています。

 12年間、過大な電力料金を支払っていたが、電気料金が過大であることが判明し、電力会社と合意が成立し返還を受けた。この場合、過去に遡って修正申告(電気料過大計上)をすべきか、合意した事業年度に一時の益金として処理すべきか?という論点です。

 新たな事実の発生を受けて(計量誤りが発見されたという新たな事実)発生したものであるから、合意した事業年度の益金として処理すべきというのが結論です。期間が12年という長期であり、税法上の除斥期間(現在は5年ですが当時は3年だったらしい)の問題も絡んでいるという論点でした。専門学校の解説では、確か除斥期間の問題は触れていなかったように記憶(私が覚えていないだけ?理解していないだけ?)していますが、解説を聞いていて懐かしく、そして興味深かったです。

 今年の本試験まで約1週間、受験生の皆さんは追い込みモードだと思いますが、そのような時期に受験時代の判例に触れ、改めて税法の深さ、面白さを認識しました。